世界一周旅行記世界一周バイク旅行記
ラ、セレナ、カルデラ、アントファガスタ...
バイク故障大戦〜観光したいのに〜




前回までのあらすじ−



かがみや旅館でおかみになるべく、おかみ修行を決意するなつみであったが両親は猛反対。
『どうしても行くと言うのなら親子の縁を切る』とまで言われてしまうが、
なつみはとうとう 家を飛び出して行ってしまう。

婚約者、正樹はまだその事を知らないのでありました...。






バイクのエンジンが掛からない!!!
今まで無かったケースの故障で頭の中はパニックであったが、炙られている様な暑さの中 ,
とりあえず配線などは断線が無いか一通り調べてみる。

が、異常はなし。ヒューズもokだし、どうもバッテリーが上がっている様だ。
もうバイク屋で調べてみるしかないので車をヒッチして街まで行ってもらおうと試みるが、
殆どの車は荷物を一杯積んだりしていて なかなか止まらない。

1時間位してやっと1台の車が止まったのであるがドライバーが
『オレもホンダの250ccのバイク持ってるから任せろ』

と言って押し掛けしていた。が、火花が飛んでいないので押し掛けしても無駄である。

当然、何度やってもダメ。オレが『バッテリーが駄目だから掛からないよ。』というと、
彼はオレの話を全く聞いて いないのか

『オレはホンダの250cc持ってる から任せろ。
そうだ、オレにグッドアイデアがある。』
と言って車と バイクをロープで継ぎ 車でバイクを引っ張ってエンジンを掛けようとしていた。

だからそういう問題じゃ・・・と思っていたらバランス崩してバイクを思いきり転倒し

『ガガガガガガガガ!!!!!!』
という凄い 摩擦音と共に そのまま何mか車に引きずられていた。

バ、バイクが傷だらけになってしまった・・・!!

その男も擦り剥いて少し血が 出ていたが
『ダメだったけどオレもホンダの250cc...』

最後までそう言って帰って行った。


うるせーよ(笑)



そうやって車を引き止めては断られてを繰返して、さらに1時間経って1台の車が止まる。

事情を話すと『じゃ、次の街まで連れて行ってやるよ。』と気前よく引き受けてくれ ,
荷物を積んであるちょっとした隙間にバイクを置かせてもらう事になった。

トラックにはあまり物を置くスペースは無いので 荷物なども何ヶ所かに分けてを置き、ようやくこれで一安心!
とか思っていたのであるが、トラック が走り出してから少しして、
オレが『オレ、あんまり持ち合わせ無いんだけど大丈夫かな ?』というと、運転手は

『ここから次の町まで大体50km位だから80ドルでいいよ。』と言っていた。

はあ?仕事ついでの小遣い稼ぎでそんな 金額よく言えるなと思う額だ。

大体チリ人の月収が いい人でも10万円位と聞いているだけに余計に腹が立つ。 吹っ掛けてるのがバレバレである。

『そんな金払えない。』と言うと、『じゃ、40ドルでいいや。』と言っていたが、こんなのせいぜい10ドルがいい所だ。

『10ドル』と言うとそんなの不可能だ! とかナメた事言っているので下してもらう事になった。

またふりだしに戻ってしまった。が、少し してなんか荷物が少ない事に気付く。
よく考えてみたら服の入った
リュック、ヘルメット、釣具一式、マヨネーズがぬあああい!!

し、しまったっ!


これがあるとないとでは、あるとないくらい 違う!!


ヘルメット以外は無くても旅は続けられるが、 無いと困る物である事には違いない。

荷物を何ヶ所に分けてた為にうっかり忘れてしまったのだ。
あいやー ,やっちまったある!!

時既に遅し!もう諦めるしかない。

悩んでもしょうがないので 気持ちを切り換えて再びヒッチを開始。

今度はすぐに一台の車が止まる。

自分が進む方向と逆の車だったが、
『次の町まで行ってバイクを修理したいんだけど』というと
『修理?そこの街は小さいから大した修理屋なんか無いよ。
カルデラの方がまだいい』 という。

カルデラは今日朝に出発した街である。
戻る形になってしまったがこの際仕方ない。車の荷台にバイクを括りつけて運んでもらった。

しかもタダである。ラッキー!!


夕方にカルデラに到着。なんだかんだ一日がかりになってしまったがしゃーない。
そのまま期待していた修理屋へ行くがあまり感じの良くないオッサンで
『明日じゃないとメカニックは来ない』、と言われ仕方なく街の路上にテントを張り野宿し、ホームレス気分を満喫



次の日、朝イチで修理屋へ。

が、メカニックというのは他の誰でもなく、。そのオッサン本人だった。

昨日は『今日は修理に詳しいメカニックが休みなんだ』とか言ってたくせに、


さすが南米 、言ってる事と全然違う!!




まあ、それはまだいいのであるが、修理を開始してすぐ『このオッサンだめだ』という事に気付く。

『バッテリーが原因だ!』といっているのだが、そんなの分かってる。

問題は何故バッテリーがイカれたかなのにテスターも使わないし ,今のバイクには 主流であるMFバッテリーの名前すら知らず、
意味も無く開けようとしてるし(※一般的に開封厳禁です )で殆ど素人である。

仕方ないのでバッテリーだけ充電してもらい、 更に70km程戻ってしまうがCOPIAPOという比較的デカイ街まで行く事にした。

その位の距離なら何とかもってくれるだろうと思ったのであるが、予想は全くをもって外れ、
40km位走った所でバイクは再度止まってしまい荷台付きの乗用車をヒッチしてバイク屋まで連れていってもらった。

調べてもらった結果、原因はレギュレターという電流の調節機だった。

当然、この国ではオレのバイクDR-Z400Sは走っている訳は無いので部品はある訳はなく、
カワサキのバイクの中古品で代用して何事もなく直った。帰りは真っ暗になってしまったがバイクが直ってくれてホッとした。

それにしても、砂漠気候は夜が半端なく冷えこむ。
テントで寝ていると夜中何度も寒さで起きてしまったりするのであるが、近所の人が親切に熱いお茶をポットに入れて差しいれしてくれた。
チリ人は親切だなー。



こういう人の親切に触れると本当に嬉しかったりする。

人によって国の 好みは違うが、その国の印象 を左右する一番の決め手は、
食べ物でも自然でも観光地でもなくこういう人の親切にどれだけ触れたによる所が大きいのではないだろうか。

という訳でチリは今ではオレの好きな国の一つになっている。

前項のアルデンチン編に登場したノリさんはチリが嫌いらしいが(笑




次の日、セルを回すとエンジンは一発始動。今度こそアントファガスタに行くつもりである。昨日バイクが止まった所も通過。
終わってしまえばもはや過去の出来事 ,なんて事はない。

200kmほど走った後だろうか。

対向車線から一台のバイクがやって来た。チリで長距離運転しているバイクは珍しい(いつ止まってもおかしく無いかららしい)
のであるが、よく見たら大量の荷物を積んでいる。

オレと同じバイク旅行者だ!


南米を走っているライダーとすれ違うのは恐らくこれが初めてであるがオレが止まると向こう の方からオレの方に近ずいて来た。

彼はイリヤというオーストラリア人ライダー。エクアドルまでは普通のパッカーだったのであるが、
偶然会ったライダーの人にバイクを売ってもらって急遽バイク乗りになったのだという。

しかも驚いた事に日本語を話せる。日本語を話す外人はかなり珍しいのであるが、
名古屋に3年位住んでいた事があるらしくその時に覚えたとの事だ。
こんな所で日本語話すと思わなかったがこれも何かの縁。オレが『オーストラリアに行く』と言うと
『オーストラリアに到着したら連絡してくれ』といってアドレス交換して再会を約束して 気分良く別れる。


いやーこういう出会いがあるからバイク旅行はイイよ本当!バイクで良かった。バイク最高!!


気分良くバイクに跨りエンジンを掛けようと思ったその瞬間、
『カチ』



シーーーーーーーーーン・・・・




エ、エンジンが掛からない!!!


昨日と全く同じ症状、直った筈じゃ無かったのか!?

バッテリーを確認してみたら地面が塗れている・バッテリー液が溢れてるのである。なんだあこりゃー!!

バイク最高って言葉、取消す(笑)


そしてここから又、楽しいヒッチハイク運動が再開されたのである。

1時間経過。
来ね〜.全く来ねー・・・止まる止まらない云々よりも車自体が走っていない。
前にも後ろにも町から離れている為砂漠に一人取り残された気分である。

ジリジリと容赦なく照り付けて来る日差し。
暑い ...!!
殆ど炙られている気分である。

今なら焼肉の気持ちがわかる気がする。




そして 2時間経過。



とうとう救世主現る ・・・!



荷台付きの車が止まってくれたのである。メチャクチャ嬉しい!!
さらに事情を話し目的地を告げると彼もこれからアントファガスタに行くと言うのである。
うおおおーーーーかなりラッキー!!

早速バイクを車に積み込み日本から持参の専用ロープ で括り付け走り出す。
かなり気前のいい人で『暑いから喉乾いただろう』とコーラとサンドイッチまで御馳走になってしまった。

とてもいい人だったがやはりチリ人。
運転は荒く、後から見たら
振動によりバイクのリアボックスが外れて無くなっていた。


これで紛失物がカッパ、バイク用の鍵、靴追加!しかし、この時オレはそんな事はどうでも良くなっていた。
とにかくバイクの修理が先決!
アントファガスタに到着した のは真っ暗になった午後7時半過ぎだったが、そのままバイク屋 に見てもらいに入った。

が、
どこも異常が無いと言われ
『レギュレターを交換したらバッテリーも交換しなければいけない』

という事で バッテリー交換のみで修理は終了したのであった 。





2、3日アントファガスタに滞在した後、出発。
カラマに行く予定だったのだが、カラマは小さい町の為万一バイクが止まった時に心細い。
バイクの調子がイマイチよく分からない為, 行くのをやめにして一気にイキケに行く事にした。


バイクは快調で200km走って何度かチェックしても特に異常は無い。とりあえず大丈夫な様である。
遅くとも暗くなる前までには町に辿り着くだろう。85km/hで快適に走行。


イキケに着いたらまずビール飲まないと。
メシもガッツリ食ってバイクも洗車して、タイヤも新しくしてマヨネーズも買って・・・と色々な事が頭に浮かぶ。


そして次の瞬間





『パアァァあンッッッッ!!』


というマフラーからの破裂音と同時にバイクは失速し止まってしまった。





ええええええええええええええーーーーーーーーーー!!!!!??????




OH YEAR!EVERYTHING IS UPSIDE DOWN!!

(BY 布袋寅泰)




しかし大して使ってないのにバッテリーがイカレるというのはどういう事だろうか!?

考えた所でもはやオレでは原因は追求できないので兎にも角にもヒッチハイクである。
幸い、この日は30分程で1台の車が止まる。

しかしチリでヒッチ をするのもすっかり慣れてしまった。




そこでいきなりだが 。
ほとんど役に立たないシリーーーーーーーー ズ


チリでバイクが止まった時のヒッチハイクのコツを私の独断と偏見で一方的に 紹介しよう!



@
止める車はトラックではなく一般の乗用車を選ぶ(トラックは吹っかけられる為)

その際心がけてたのが、運転手と仲良くなること。
ただ、別に『ハウアーユーメーン!』などと言って変に欧米化する必要はない。



A
まず、ヒッチをする時は目立つ様に。
道の端で手を上げても殆どの人は『おいすー』等のいかりや長介的な挨拶と勘違いしてまず止まらないので
道路にちょっと出て両手を上げてアピールする。

アピールすると言っても
『俺はギターが得意だ』とか
『そろばん6級持ってる』とか

そういうアピールとは意味が違うので注意が必要だ。

また、だからといって全裸になったりするのはアピールというより、
ただの変態で ある。

そればかりか逆に短気なチリ人の怒りを買い、今度は新たに『車にひかれる』という可能性が出てくるのでむしろ危険だ。



 
B最後くらい真面目に書かないと殴られそうなので真剣に書くが(笑)
ヒッチが成功した際に オレは運転手にいつも言っていた言葉がある。

まあ、大した事でもないのだが(じゃあ書くなよ)

『いやー2時間位ヒッチハイクしてたんだけど全く車止まらなくて参ったよ。たまにトラックは止まるんだけど
金払えって言ってきてさあ。 オレお金ないから全部断ったんだよ。やっと止まってくれてホント助かったよ!』

要は
『あなたはお金取らないよね?』

と暗に言っているのであるがそう言って『それは大変だったなあ』と笑っている様な人は大丈夫だろうと判断していた。

大体
チリ人は見栄っ張りなのでそう言われてしまうと金くれとはな かなか言いだしにくい。

今の所、3回程このやり方で一度も金は払っていないが、まあ仮に払わざるなかったとしてもせいぜい10ドルが限度だろう。
チリ人の月収(まあ5、6万くらい) から考えたらいい小遣いである事は間違いない。


というわけイキケに向かうオレ。果たしてバイクは無事に直るのであろうか!?



奮闘記まだ終わってないのに勝手に事項に続く!!

















 



 

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