イミグレーションで手続きを済ませた後、とうとうペルーに入国 !!
前回、行こうとして辿り着かなかっただけに、メチャクチャ 感激 である。
しかし、このボーダーラインを超える前、
『ペルーはアブナイ』と、何人の人に言われただろう。
しかも旅行者ではなく 近隣諸国の人にである。
まあ、そういう人たちの殆どはペルーに行った事が無いのであるが
周辺諸国のペルーに対するイメージは悪いのは間違い無いらしい。
取りあえず、まず手始めに50km前のTACNAタクナに向かう。兎にも角にも現地通貨を手に入れないとしょうがない。
ところで、南米は大抵どこにでもATM があり、日本の銀行のインターナショナル対応のキャッシュカードであるならばそのまま対応するのが嬉しい。
特にオレが使っている
新生銀行のキャッシュカードは手数料が掛からないので大変便利
かなりオススメである。
無意味かつ、一銭にもならない銀行の宣伝をしている今日この頃であるが 、
とにかくすんなり両替は完了し、この日は行ける所まで行くことにした。
しかしこの辺は何処まで走っても本当に砂漠である。
一般的にサハラが最も砂漠のイメージが強いがこっちの砂漠も負けていないと思う。
そしてこの日は日暮れまで走り小さい街に辿り着く。
が、買い出しに行こうと街を徘徊していると、女の警官がいきなり
『ぴーーーーーーーーーー!!!! 』
と笛を鳴らして呼び止められた。
ペルーの警官は色々 難癖つけてきて厄介だと聞いていた為、
金でも請求されるのかと 思い、分からない振りをして 全力逃走(笑)!!
少し離れた所まで行ってバイクを止めたのであるが、すると、一台の車 がオレの目の前に止まる。
変な所で止るんだなと思っていたら、中から出て来たのは
なんと、さっきの女警官!!
うわ一ここまで追いかけて来るか!? メチャクチャ意外であった。
絶体絶命の ピンチ・・・! !!
と思ったのであるが、彼女は
『なんであんたは私が止まってくれって
合図しているのに無視して逃げていっちゃったの!!』
などと言って怒ってはいたものの、ただオレが外人だからパスポートが見たかっただけらしく、
一通り言いたいこと言ってパスポートを確認したら、何事も無く帰って行った。
危なかった。
まあ、自慢ではないがというか自慢なのであるが、
オレほどの熟練した旅行者になると、ビビることはよくあっても驚く事はほとんどない。
夜はガススタの脇にテント張らせてもらう様にお願いしたら、ガソリンを店で入れるという条件で了解 が出てテント泊。
が、ここのガススタはどういうわけか夜中じゅうずっと大音量で音楽をかけていて何度も目が覚めてよく眠れなかった。
次の日、朝11時頃出発。
一気に500km位走ってしまおうと思ったのであるが、
よく考えてみたらに付けているアルミのサイドボックスを支えているフレームが金属疲労の為折れてしまったので 溶接してもらわなければいけないのであった。
なので予定を変更して200km先にあるアレキパ まで早めに行って今日中に修理してしまおうと思った。
道は相変わらず砂漠の中をひたすら進む。
時折岩山に入りクネクネしたワインディングを走って山を幾つか越えるのであるが、
この国の道路は本当に岩を削ってアスファルトの道を敷いただけって感じで 、岩を削った後が何の加工も 落石対策もせず残っており
今にも石が落ちてきそうな気がして反射的に道路の内側を走ってしまう。
また、実際道路にはデッカイ石がいきなり転がっている事が多く、
また、いつ落石があってもおかしくはないのので結構危ないのである。
しかし、事なきを得て3時間チョイで無事アレキパに到着。
溶接してくれる場所だが 町の入口にすぐ車の修理屋が多数あってその中から溶接屋は大して時間も掛からず見つける事ができた。
折れた箇所を見せると『ああ、その程度か』という様な顔でものの5分で溶接は完了。
しかも料金は5ソル(200円)という、日本ではまず有り得ない価格なのである。
メチャクチャな安さだ。
とりあえず宿探し。
ここアレキパは標高2380mという高さにあるのであるが、山の中にある街の割りには思ったより大規模で、街の中心に行くまでに迷いながら30分以上かかってしまった。
時間はかかったが、人に聞きながら探したホテルはシングルで10ソル(400円)と、今まで泊まった中では最安値。
メシも安い食堂で食べる分には120円位で食べられるし、ガソリンは1ℓで140円とあまりチリと変わらないが、ペルーは食費と宿代はかなり安く抑えられそうである。
ところで、いきなりであるがオレはここのホテルで事件があった。
あまり思い出したくないし、正直書きたくないのであるが、
これは自他共に認める 『真の旅行記』なのでちゃんと書かなければ ならない。
とうとう恐れていたことが起こってしまった。
かなり気をつけてはいたのだが、まさかペルーがここまで危ない所だったとは、、、。
今思えば安いホテルに泊まったオレが間違っていた...完全な私の判断ミスである。
夕方、シャワーを浴びようとしている時だった。
ここのホテルはトイレ、シャワーが共同使用となっていて、いつでも誰でも中に自由に行き来できるようになっている。
全く油断していたのであるが、この時砂漠気候の昼夜の極端な温度差の為か激しい下痢に襲われていて、シャワーを浴びる直前にも突然の腹痛で私はトイレに行きたくなった。
もう、一刻の予断も許されぬ状況である。
オレは左手にトイレットペーパーを抱え
「ケロッグコーンフロスト」のCMにでてくるケロッグタイガーの如く
『もおぉぉ、ガマンできないよおおぉおおお〜!!』
と言って足早にトイレに向かった。
そして何とかトイレに辿り着きドアを開けた、その瞬間...!!
前方の便器になんと『 とぐろ 』を巻いた巨大な茶色の物体が詰まり、
見方によっては芸術的ともいえるほど、ほぼ完璧な曲線を描いて便器をふさいで流れていないじゃないか!?
ぐううううあああああああああああああああ!!!!!!
なんということだあああああああああああああ!!!!
ペルーのトイレは水圧が足りないというのも理由の一つにあげられるが、
この場合ばかりは水の力云々で解決できるレベルではなかった。
それより何より、 床には水が溢れた形跡がはっきり残っていて、とても使用など出来る環境とは程遠い。
しかもそこのホテルはどういう訳だか便器が2つしかなく、切り札である隣の便器は便器で誰のイタズラなのか
ここでは書けない位激しく汚れていてとても入れる状態ではない。
現場はまさに修羅場...。
生まれた土地は、荒れ放題だった。
仕方なく一番近いネットカフェまでトイレットペーパー持参で400mダああああッッッシュ!!
入り口に入った時の私の形相が凄まじかった影響か受付のおばちゃんのその時の形相も凄まじかったがとにかく本当に危なかった。
ペルーが危険...ウワサには聞いていたが,予想以上であった。
その意味を身を持って思い知った気がする。
『それは別に国は関係ないのではないか』
とか、
『どこが危ないんだ?』
とか
『お前も他の意味で危ない』
とか言う声が聞こえてきそうな今日この頃だが、多分それは
きっと恐らくもしかして、所により一時気のせいである。
とにかく、せっかく観光地に来たのでサンタカタリナ修道院を見学しにいく。
この修道院に住んでいた人達は、なんとつい40年ほど前まで一切建物の外には出ずに暮らしていたそうだ。
まことに信じられない事であるが、がぜん興味が出てきて
『オラ、わくわくする ...(以下略)』
とにかく向かう事になったのであるが、入り口に行って見たら、愕然とした。
なんと入場料が30ソル(10ドル)もするではないか!!
オレはこの程度の事で絶対に驚きはしないが、かなりビビった。
いくらなんでも足元見すぎ...海原雄山風に
『高い!!!こんな所に入れるか!!』と言って建物の周りを一周して見学は終了する。
私は何事にも妥協は許さないのである。
しかし10分以内に一周できてしまう建物の中でよく生きていけたもんだ。
しかしなんだかここに来てから体調が悪い。
多分砂漠気候のせいだろうが昼と夜の温度差が激しくて体が順応し切れていないのであろう。
仕方ないので 『逆療法だ!』とか訳の分からない言って昼からビー ルを1本飲んでいた(笑)
この日の夕方、アレキパの名物でもあり伝統料理でもあるカマロンと呼ばれる川海老の料理を食べてみようと思い街中にある店を探しにかかる。
広場に面してある数件のレストランにカマロン料理を扱っているのであるが、共通して言えることは何処もみんな高い。
安いものでも24ソル(8ドル)もする。
いくら海老でも川の海老でんな金とるのか不思議だ。
これはいわゆる『ツーリスト価格』と呼ばれるのであるが、付加価値付けすぎ!スープ、メイン、そしてデザートまで付いてくる3ソルの定食が8食も食えるじゃないか!!
別にあまり執着心はないし、魚介類はチリでたくさん食べたしで、やめようかと思ったのであるが、たまたま広場のレストランが外で客引きをしていてインディオの格好した姉さんの押しに釣られては行ってみることになってしまった。
普段、オレは客引きにはついていくことはまずないのであるが、このときは姉さんの熱意に負けたといった感じだ。
『1ドリンクつける』と言うのと、屋上で景色がいいというのもあるが、まあ、1回くらいならいっか。
階段をずっと登って行って5回くらいの高さなのだが、見てみたら予想以上に夜景が綺麗で、アレキパの街が一望できる。
こんなところは彼女と行きたいところだ。
そう思っていたら従業員に『彼女は一緒じゃないんですか?』といわれるが、
単独旅行者の俺にいるわけねーだろ!!と思い、正直が代名詞である私は彼に
『 彼女は今日は具合が悪かったら、来週連れてくる 』
と言っておいた。
とはいえペルー名物ピスコサワーと言うお酒を飲みながらこの景色を楽しむのは贅沢な気分になれる。
15分ほどして出てきたのはチュぺ デ カマロンというミルクベースのスープで、
中には玉葱、ジャガイモ等、野菜とともにザリガニほどの大きさの海老が7,8匹入ってなかなかボリュームがあり、食べてみると去年食べたザリガニ
(※ 筆者が北海道に久々にバイク旅行した際に宿で酔った勢いで夜中皆で阿寒湖にて網で川エビを取りに行った。
夜中にひっそりライトを照らして捕獲している姿は端から見ると怪しい密漁団みたいであったが、
その時かかったアメリカザリガニを揚げて食べた経験がある。)
に比べクセがなく、
『これは海のエビだ』と言われたら、
ちょっと気がつくけど無理やり気付かないくらいで ある。
食感は多少ざらついてはいるものの、なかなか美味しいエビ料理であった。
ここの店は結構当たりだった様だ。
良かった良かった。
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